ケネディ大使来県 渡具知さん姉妹「諦めず思い届ける」


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11日の抗議集会に参加する渡具知和奏さん(左)、和紀さん(同2人目)姉妹と家族ら=8日午後7時ごろ、名護市辺野古のキャンプ・シュワブ前

 「私たちの思いを聞いて」―。11日のキャロライン・ケネディ駐日米大使の初来県を前に、米軍普天間飛行場を抱える宜野湾市や同飛行場の移設先とされる名護市などでは、基地の過重負担にあえぐ県民の思いを届けようと、市民による取り組みが活発になっている。

 【名護】毎週土曜に米軍キャンプ・シュワブ前で米軍普天間飛行場返還に伴う辺野古の新基地建設中止を願い、家族らと一緒に「ピースキャンドル」をともす活動を続ける名護市瀬嵩の渡具知和奏さん(12)。昨年12月にキャロライン・ケネディ駐日米大使に送った手紙を、大使来県に合わせて県庁前で行われる11日の抗議集会で読むことになった。「諦めずにケネディさんやいろんな人に思いを届けたい」と希望を胸に抱いている。
 和奏さんは昨年11月に着任したケネディ大使に気持ちを届けようと母の智佳子さんらに相談し、「基地を造らないでください」と思いの丈をつづった。
 「何て返事が来るかな。ちゃんと私の意見を見てくれているかな」。手紙を送ってから、和奏さんは双子の和紀さんと毎日、郵便受けを確認したが、ケネディ大使から手紙は届いていない。
 ことしケネディ大使の来県が決まり、抗議集会で手紙を読むことを依頼された。和奏さんは「ケネディさんが(集会の様子を)テレビで見るかもしれないから思いを伝えたい」と笑顔で語る。自分の気持ちがきちんと届くよう本番に向けて手紙を読む練習を続ける。