宜野座ヘリ墜落現場 土壌からヒ素、カドミウム


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 【宜野座】昨年8月に宜野座村の米軍キャンプ・ハンセンで起きた米軍ヘリ墜落事故の現場周辺土壌から検出された有害物質が、ヒ素や鉛、カドミウム、油などだったことが11日、村などへの取材で分かった。

事故や消火活動などが原因の可能生もあるが、現時点で特定できていない。
 村が米軍から受けた情報では、十数種類の有害物質が発見されたが、ヒ素や鉛などを含む5、6種類が水道法で定められた基準を上回っているという。だが、検出範囲や量などの情報は米軍から得られていない。村は、検出された量が天然の土壌に含有される量か、事故が原因か判別できていないため、周辺環境への影響も判断できない状態だ。
 米軍は昨年10月30日、独自に事故現場の環境調査を実施。有害物質の検出を村や県に伝え、ことし1月27日から表土の除去作業を続けている。村によると、米軍は深刻な汚染程度ではないとの認識を示している。
 墜落地点近くには取水停止中の大川ダムがある。村は事故現場の環境調査を実施するため、米軍に立ち入り調査を求め続けている。