シクラメン開花成功 北部農林高定時制の3人


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栽培に成功したシクラメンの花を持つ(左から)山城伶哉君、宮里優一君、友利恵翔君=7日、北部農林高校

 【名護】県内では生産されていないシクラメンの栽培に北部農林高校定時制農林科2年生の3人が取り組み、第1号となる開花がこのほど確認された。シクラメンは栽培適温が20度前後とされ、暑い沖縄では難しいとされた。

3人は「咲いてくれてうれしい」と話し、今後は市場出荷を目標に研究を続ける。
 「課題研究」の授業として山城伶哉君、宮里優一君、友利恵翔君が昨年6月に栽培を始め、1月下旬に開花した。定時制に通う3人は昼は働きながら研究に取り組んだ。課題研究は週1回の授業だが、別の授業の合間を縫って週3、4回代わる代わる手入れや温度調整をしてきた。
 夏場は温室内の温度が上昇するため保冷剤や冷風機を使って室温を20度前後に保った。100鉢のうち開花しているものは少ないが、3人が「スーパーワン」と名付けた鉢は大ぶりの花を咲かせている。
 山城君は「沖縄で咲くんだろうかと思ったのでとてもうれしい」と笑顔。宮里君は「温度やつぼみを見回るなどとても気を使った」と話した。友利君は「将来はシクラメンを販売したい」と語った。
 県中央卸売市場によると、シクラメンは県内生産はゼロで県外から移入している。指導した三好晃示教諭は「出荷を目標に年間を通して栽培し、株数も増やしたい」と話した。