「バレンタインに花を」 県内花卉業界がPR


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 男性から女性に花を贈ろう―。2月14日のバレンタインデーを前に、県内の花卉(かき)業界が新たな需要の創出に取り組んでいる。男性から女性に花を贈って愛や感謝を伝える「フラワーバレンタイン」は欧米やアジア諸国などで定着しているという。県内の小売店でも、PR用のピンクジャンパーを着て売り込む姿もあり、業界の盛り上げに躍起だ。

 「フラワー―」の推進委員会(東京)は2010年、花卉需要の掘り起こしを目的に、全国の生産者、流通業者、小売店などが共同で設立した。毎年のキャンペーン展開で徐々に浸透し始めており、県内でも昨年ごろからPR活動が広がりを見せている。
 「太陽の花」ブランドの県花卉園芸農業協同組合(浦添市)は今月1、2の両日、那覇市の奥武山公園で開かれた「おきなわ花と食のフェスティバル」で、花束やハート型風船で飾り付けたブースを設置し、認知度向上に一役買った。
 同組合販売部の山城正守次長は「花卉需要が落ち込んでいる現状がある。業界全体で盛り上げていきたい」と力を込める。「バラやガーベラといった洋花が人気だ。トルコキキョウや葉物など県産品も合わせられる」と話す。
 那覇市のパレットくもじ内の花屋「フローリストデイリー」では、フラワーバレンタインのPR用のぼりと、店員が着るロゴ入りピンクジャンパーがひときわ目を引く。
 高橋雄一店長は「男性が女性に花を贈るのは日本ではまだ恥ずかしさもあると思うが、これをきっかけにしてもっと日常生活に取り入れてほしい」と呼び掛けた。

フラワーバレンタインのPR用ジャンパーを着て接客する「フローリストデイリー」の高橋雄一店長(右)=10日、那覇市のパレット久茂地にある同店
フラワーバレンタインに贈る花束のサンプル=浦添市の県花卉園芸農業協同組合