きょうから百条委 知事承認の調整メモ「ない」


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 県議会は19日、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に向けた仲井真弘多知事の埋め立て承認の経緯について検証する調査特別委員会(百条委員会)の集中審議を4日間の日程で始める。

野党側は、昨年11月末から知事が承認を発表した12月末までの県庁内での調整メモなどの開示を要求している。県は18日、東京での知事公用車の運行日誌などを提出したが、メモは「取っていない」と回答。野党は反発しており、初日から紛糾する可能性もある。
 野党は百条委で県外移設を公約に掲げた知事が辺野古埋め立てを承認するまでの政府とのやり取りなどを明らかにし、辞任要求を突き付けている知事への圧力を強める考え。一方の与党は知事の承認判断の正当性を強調する構えで、激しい攻防となりそうだ。
 百条委は与野党19人で構成。そうぞうの當間盛夫氏が委員長に就任した。19日は午前10時から第1回の審議を行う。委員1人当たり5分間の持ち時間で、初日は當間秀史環境生活部長を証人喚問する。20日は當銘健一郎土木建築部長と山城毅農林水産部長。仲井真知事への喚問は21日に行う。週明けの24日は稲嶺進名護市長らの参考人招致が決まっている。
 調整メモがないとする県側に対し、野党側は「これだけの重大事案で1カ月間の資料が残っていないとは考えられない」として、承認判断に関わる事務記録一切の提出を再度要求。「回答次第では質疑入りは難しくなる」とけん制している。