那覇市寄宮地域の避難訓練(同市社協主催)が22日、同市立真和志小学校や真和志支所を避難所として実施された。寄宮、平野区、宮城区、宮城区南の4自治会の住民ら100人以上が参加し、避難経路を確認するなどして、日頃から防災減災に備える大切さを実感した。
訓練は22日午前11時20分に本島近海で地震が発生し、那覇市で震度6強を観測した想定で始められた。同市の車両による避難呼び掛けを受け、住民は自宅などから徒歩で避難し、避難所までの時間を計ったり避難経路や川のそばなど危険地域を確認したりした。
真和志小では民生委員児童委員や社協職員らによる炊き出しの訓練や、水害防止に向けた側溝に詰まった泥の撤去体験なども行われた。
寄宮1丁目から車いすで避難した船道為一さん(85)、つる子さん(82)夫妻は約20分かけて真和志小に着いた。つる子さんは「今回は車いすを押してくれる人がいたから良かったが、もしもの時を考えると心細い」と不安そうな表情を浮かべた。
寄宮2丁目から訓練に参加した後谷武さん(79)は「訓練はぜひ参加したかった。沖縄では地震、津波を想定した訓練が少ないのではないか。もっと力を入れて住民の防災意識を高める必要があると思う」と話した。