平均月収16万913円 県内全業種で前年比1.8%増


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 求人情報誌ジェイウォームを発行する冒険王(那覇市、佐和田安行社長)は27日までに、県内の職種別の賃金相場などをまとめた。2014年の全業種平均の賃金(月収)は前年比1・8%増の16万913円だった。平均最低賃金も2・0%増となっており、同社は「緩やかだが、県内各企業で賃金の底上げが着実に定着していることがうかがえる」と分析した。

 今回は、13年10月~14年1月までに県内で発行された求人3誌11冊の募集広告を基に、延べ3293社を職種ごとに分類し集計した。求人サンプル数は1万6178件。
 月収について業種別に見ると、前年と比べ8業種が賃金アップした。最も上昇率が大きかったのはコールセンターの13・8%増だった。観光12・3%増、飲食9・1%増、教育8・4%増、販売・サービス6・5%増―などが続いた。上昇額ではコールセンターの2万2630円増が最高となった。調査を始めた11年から毎年賃金が上昇しているのはコールセンター、飲食、観光、医療、広告・出版・デザインの5業種。
 一方、8業種が月収減。運輸・運送(ドライバー)が4・8%減となり最も減少率が大きかった。平均賃金が最高だった業種は医療の19万4654円で、理容・美容・エステが13万9622円で最も低かった。
 冒険王の担当者は「見習いや契約社員などが多い業種で賃金が伸び悩んでいる状況が見える」と説明した。
 最高賃金が最も高い業種はIT・コンピュータの37万111円で、次いで医療29万3043円、飲食29万2千円―など。最低賃金が最も低いのは福祉の11万9646円だった。
 集計はデータブック「県内求人誌に見る平均賃金2014」として、3月1日から県内各コンビニで発売する。税抜き190円。担当者は「求人企業、求職者双方の参考になってほしい。労働環境改善の一助になれば」と話した。

業種別の平均賃金などをまとめたデータブック
2013~14年 業種別平均賃金(月給)