本島でまた豚伝染病 1月以来、南部で9頭感染


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 子豚が感染すると高い確率で死ぬ「豚流行性下痢(PED)」が28日、本島南部の1農場で確認された。県農林水産部が同日発表した。県内では1月21日以来の発生確認。9頭が発症したが、死んだ豚はいない。

 県内では昨年10月から今年1月にかけて3農場で発生し、発症した233頭のうち75頭が死んだ。
 27日に数頭の母豚に下痢や嘔吐(おうと)などの症状があると、農家から家畜保健衛生所に報告があった。母豚7頭と子豚4頭を検査した県家畜衛生試験場が28日、そのうち母豚5頭と子豚4頭がPEDに感染していると診断した。
 この農場に対しては、現在豚の移動自粛、豚舎消毒、非加熱の食品残渣(ざんさ)飼料の給与を禁止する措置を取っている。
 これまでに発生した3農場のうち、1件目と2件目の農家は運搬車両と肥育農場が同じで、3件目で感染した豚は2件目から仕入れた豚だった。県は現在、これまでの発生と今回の感染との関連を調査している。
 PEDは、豚がウイルスを含む排せつ物を摂取することで感染する。
 県畜産課は、農場入り口での車両や靴底の消毒徹底を呼び掛けている。