若手育成に意欲 プロ野球審判長 友寄正人氏


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審判長の就任が決まり、若手育成などに意欲を見せる友寄正人氏=那覇市内

 審判員として通算3千試合出場を達成した友寄正人氏(56)が今年1月、審判長に就任した。試合でマスクをかぶることはなくなり、プロ野球公式戦への審判員の配置や、若手の育成、トラブルが起きた場合の対応などが主な仕事になる。事務作業が中心になるというが「人間的に素晴らしい審判員を育てたい」と熱意が冷めることはない。

 友寄氏は県内でアマチュア野球の審判員などを経験し、沖国大2年のころにプロ野球の審判員として採用された。1980年7月31日の阪神―中日戦(甲子園)で左翼線審としてキャリアをスタートさせ、昨年8月に出場試合が3千に到達した。最後にマスクをかぶったのは昨年10月の阪神―巨人戦(甲子園)で、通算出場試合数は3025だった。
 審判員として「一試合一試合を一生懸命やることが信念だった」といい、「大きな病気をすることなく健康でやり遂げられたので満足だ」と目を細める。新シーズンからは審判長として新たな一歩を踏み出すため、「今までやってこなかったいろんなことにチャレンジしたい」と力を込める。
 若手の育成にも意欲を見せる。日本野球機構(NPB)が実施するアンパイア・スクール(審判学校)では指導者の立場で審判員を目指す人たちと向き合う。「沖縄でスクールを開くことも目標だ」と、県内から多くの審判員が輩出されることに期待を込めた。(平安太一)