本島沖、米軍ヘリ着艦失敗 脚部分折れる 夜間訓練中


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
着艦に失敗し機体が傾いた状態のAH1Wヘリコプター=6日午後5時23分、うるま市の米軍ホワイトビーチ(金良孝矢撮影)

 米軍普天間飛行場所属のAH1Wヘリコプターが5日夜、沖縄本島東の洋上でドック型揚陸艦「デンバー」への夜間着艦訓練中に機体右側のスキッド(接地部分)などを破損し、着艦に失敗した。

デンバーは6日午後、米軍ホワイトビーチに接岸しているが、事故機は機体が傾いた状態のまま甲板に駐機している。一方、米海兵隊は6日午後4時半すぎまで事故を公表していなかった。
 沖縄防衛局によると、デンバーに駐機している機体は右側のスキッド部分が折れている。米軍によると、AH1Wヘリは複数回着陸を実施した際、スキッドと、スキッドと胴体とをつなぐ弓状の「クロスチューブ」と呼ばれる部分が破損した。乗組員にけがはない。
 在沖米海兵隊は「航空機は調査のため船に保全している。今後、陸路で普天間飛行場へ運び、さらなる点検と修理をする」と説明している。事故機が海上に着水したとの情報もあるが、米海兵隊は事故時の詳細情報は明らかにしていない。
 県は7日にも、沖縄防衛局に対し、原因究明や再発防止などを求め口頭か、文書で申し入れる予定。
 第11管区海上保安本部は6日午後1時すぎ、内閣官房危機管理官から「ホワイトビーチ沖で米軍ヘリが艦船に着船しようとして、着水したとの情報がある」と一報を受け、事故を覚知した。11管はヘリと巡視艇で確認した結果、「油漏れや漂着物は認められなかった」としている。
 6日午前8時ごろには、普天間所属のAH1Wヘリが編隊を組んで普天間の住宅地上空を飛行する様子が確認された。
 米軍の航空機をめぐっては、4日に嘉手納基地所属のF15戦闘機から風防が落下する事故が起きたばかり。2日連続でトラブルが発生している。
英文へ→U.S. Marine helicopter fails in landing on U.S.S. Denver