慶良間の価値 再認識 国立公園記念で式典


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慶良間諸島の国立公園指定を受けた記念式典の座談会に参加する(右から)宮里哲座間味村長、座間味昌茂渡嘉敷村長、知花くららさんら=8日午後、那覇市旭町の県市町村自治会館

 慶良間諸島国立公園の指定を記念した式典(主催・環境省、県、渡嘉敷村、座間味村)が8日、那覇市旭町の県市町村自治会館で開かれた。関係者らは27年ぶりの指定を喜び、慶良間諸島の自然の豊かさや観光資源としての価値の高さを再認識し合った。

 座談会で座間味村の宮里哲村長は、海の環境保全が進む一方、陸域の環境保全について指摘。海だけでなく、陸域の保全も進めた歴史文化の継承も踏まえ「新たなエコツーリズムをつくるのが大切だ」と持論を述べた。
 渡嘉敷村の座間味昌茂村長は「去った大戦では、『集団自決』(強制集団死)で犠牲者を出した」と沖縄戦で受けた島の被害に言及した。自然環境を発信しながら沖縄戦の体験も語り継ぐ意義も強調した。
 祖父が座間味村出身のタレントで、国連世界食糧計画日本大使の知花くららさんは「慶良間諸島のありのままの自然は世界にアピールできる。環境を守りながら世界中の人々が来てくれるようになれば、すごくすてきだなと思う」と期待した。
 式典には石原伸晃環境大臣や仲井真弘多知事も出席した。