辺野古容認を示唆 宜野座村長「現実対応も重要」


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當真淳宜野座村長

 【宜野座】當真淳宜野座村長は10日の村議会で、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設問題について、「村益につながる現実的な対応は重要だ」と述べ、政治情勢や移設作業進展といった状況の変化があった場合、移設を容認する考えがあることを示唆した。

 當真村長は、隣接する名護市とは異なり移設問題には間接的にしか関与できないとして、移設工事が一定程度進んだ場合、「反対を繰り返すだけでは村民が不利益を被る状況を生みかねない。来るべき時に米軍運用による村民被害の軽減策を国と交渉できる体制づくりも必要だ」と述べた。
 昨年1月に他の県内市町村長らとともに県内移設断念を求めて署名した「建白書」の意義については、自民党県連や所属国会議員の公約撤回、仲井真弘多知事の埋め立て承認で「変化したという認識だ」との認識を示した。
 當真村長は議会後、「現実的対応」の時期に関して、「仮定の話で答えられない」とした上で、現時点では「県外移設が望ましいという考えは変わらない」と語った。
 當真村長は、昨年3月の施政方針演説では辺野古移設反対を表明したが、今月6日の施政方針では移設問題について「現実的な対応」などと述べるにとどめている。