若手、表情豊かに 俳優協会が「あかばなー」


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死にゆく自身をあかばなーに例える幸地(中央)=2月17日、国立劇場おきなわ

 沖縄俳優協会の若手公演が2月17日、浦添市の国立劇場おきなわであった。時代人情劇「あかばなー(佛桑華)」(平安山英太郎作)と、喜劇「生きたり死んだり」を上演した。「あかばなー」は、和気あいあいとした前半と後半の悲劇のめりはりを利かせた。

 「あかばなー」は、親友の幸地金松(嘉陽田朝裕)、平安名樽金(金城真次)、内間真三郎(知名剛史)が、互いの妹やいとこを妻にする。しかし策略により、平安名は妻真鶴(知念亜希)が幸地と密通していると誤解。斬り合いになり幸地は命を落とす。
 やけと自己嫌悪が入り交じる平安名の表情が胸に迫った。「美しいあかばなーをなぜ後生の花と嫌うのか」という幸地のせりふは、芝居らしい美しさがあった。その他の出演は伊良波さゆき、小嶺和佳子ら。
 「生きたり―」は知念勝三、山川宗春らが演じた。出演者の言葉を載せたプログラムも、役者が身近に感じられ好印象を持った。