竹富町教委、是正要求を拒否 「現場に問題ない」


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文科省の是正要求に従わないことを確認する竹富町教育委員会=24日、竹富町役場

 竹富町教育委員会(大田綾子委員長)は24日、同町役場で3月定例会を開き、八重山教科書問題で文部科学省から出された是正要求について、従わないことを確認した。定例会後の会見で、慶田盛安三教育長は「竹富町の学校現場では明るく教育活動が行われているのに、なぜ今さら是正要求するのか。(是正要求には)従わない」と述べた。

今後は識者の意見を聞きながら、国地方係争処理委員会へ不服申し立てするかどうかを含めて、申し立て期限となっている4月11日までに対応を決める。
 慶田盛氏は是正要求に従わない理由として、竹富町の学校現場に問題がないこと以外に、2011年8月の教科用図書八重山採択地区協議会で不公正な手法により育鵬社版が選定されたことを挙げた。
 「調査員が一番悪いと評価した育鵬社が採択されて、調査員が推薦した東京書籍は駄目になったという事実は許せない」と批判した。
 不在だった教育委員長には大田綾子委員が選ばれた。大田氏は会見で「全国で初めての是正要求なので、私たちはまだ勉強不足だ。法律家、学識経験者の意見を聞きながら、最終結論を出したい」と述べた。
 国地方係争処理委員会への不服申し立ては、是正要求が出された日から「30日以内」と決められている。町教委は期限日までに勉強会を重ねて結論を出す。