特産品へ生産拡大 本部・キンキンゴーヤー


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お年寄りと協力しながらキンキンゴーヤーの苗を植える子どもたち=27日、本部町健堅

 【本部】本部町健堅に伝わる在来種「キンキンゴーヤー」継承式が27日、健堅区体験農園で開かれ、子ども会や老人クラブなど関係者約40人が参加して、30本の苗を植えた。一時途絶えたものの3年前に復活した「キンキンゴーヤー」を町の特産品として生産量を拡大するため、地元の子どもたちに集落の伝統を継いでもらおうと行われた。

 継承式では平良敏章区長や生産部会長の仲栄真雅宏さんらがあいさつ。老人クラブ代表の宜野座勝さんが「地元の誇りを受け継いでほしい」と話し、お年寄りから子どもたちに一つずつ苗が手渡された。お年寄りの指導を受けながら子どもたちは丁寧に苗を植えた。
 子ども会を代表して崎浜結心(きずな)さん(本部小5年)は「おいしいキンキンゴーヤーを育ててくれてありがとう。地域のみんなで育てることを誓います」と話した。
 健堅は地元の言葉で「キンキン」と読み、かつてはゴーヤーの一大生産地だった。運搬に便利な小型種が流行し、大型のキンキンゴーヤーは作る人がいなくなったとされる。残っていた種から平良武康副町長と元県立農業大学校校長の坂本守章さんが協力して復活させた。
 ことしは1400本の植え付けを予定している。植えられた「キンキンゴーヤー」は6月に収穫予定で、健堅区は品評会も開く予定だ。