飛躍の道筋描く ロコビッチ


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疾走感あふれる演奏で沖縄のファンと一体感を分かち合うロコビッチ=3月25日、那覇市のOutput

 県出身ロックバンド・ロコビッチの初ワンマンライブが3月25日、那覇市のライブハウスOutputであった。昨年4月の上京以来、意欲的にライブを重ね、今年6月のミニアルバム(SPLASHレコーズ)全国発売につなげた。

飛躍の道筋を描いて凱旋(がいせん)した3人が、新たなスタートを沖縄のファンに報告した。
 「グロウ」「オズの魔法使い」などライブ定番曲をパワフルに演奏して幕を開く。フロアを埋めたファンに「東京での毎日からは考えられない景色。大好きな沖縄を出て東京で勝負してる。負けそうな時はこの景色を思い出して頑張れる」と語りかけるマリリンモン・ロコゆい(ボーカル)。
 「沖縄の風景をそのまま描いた」という「ハイブリッド」、家族や友人、メンバーに宛てて書いた「トライアングル」などを次々と奏でる。会場で配布した新曲「MEG」も演奏した。
 ロコゆいのボーカルは真っすぐな歌詞を体現し、ひたむきで、芯の強さを感じさせる。HAPPYベス男(ベース)のパワフルな演奏にフロアが沸き立つ。そしてサウンドを下支えする喜納“Andy”たつきちのドラム。3人の疾走感に満ちた楽曲は上京から1年を経て、さらに洗練されたことを印象付ける。
 「東京では毎日踏みつぶされそうで、のみ込まれてしまいそう。希望にあふれた曲を作りたかったけど、自分の中にあるものしか曲にできない」とロコゆい。6月の新譜でメーンとなる曲も演奏。最終盤はアッパーチューンの「たからもの」で会場の熱気は最高潮。アンコールに「SING MORE」などで応えた。
 ロコビッチは20日に那覇市のサイバーボックスで開かれるMIXof19の最終ライブにも出演する。