避難路と水、重要「マップ活用、備えを」 稲垣氏が防災講演


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備えについて助言する稲垣暁氏=3月27日、南風原町立中央公民館

 【南風原】「南風原町防災・減災お役立てマップ帳」の発行に合わせた南風原町防災講演会が3月27日、町立中央公民館黄金ホールで開かれた。「命とまちをどう守るのか-防災地図を使った地域理解と防災福祉」をテーマに、防災士・社会福祉士の稲垣暁氏が講演。日頃から防災マップを使いこなし、まち歩きを通して地図に書き込むことや水を確保する必要性などを助言した。

 稲垣氏は自身が被災した阪神・淡路大震災での教訓を踏まえ、直下型地震が起こったとき、コンクリート住宅が多い沖縄では、自宅から脱出するための事前の備えが重要であることを強調した。
 防災マップを日頃から活用し、いざというときに直感的に安全地帯や複数の避難路が思い出せるよう「脳内地図」(頭の中に描かれた地図)の精度を高めることや、災害時の「水の確保」の重要性を指摘。地域にある水源を確認してほしいと助言した。
 防災・減災のために自宅の家具・家電を固定し、最大の備蓄倉庫になる冷蔵庫をうまく活用することを助言。さらに普段使っているものがないと生き残れないと話し、倒壊した自宅から脱出するために、靴や眼鏡、常備薬(お薬手帳)、アドレス帳、携帯電話のほか、つえや長い棒が避難生活で活用できることを紹介した。