岩手県の児童ら 渡嘉敷で「集団自決」学ぶ


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慰霊碑の前で黙とうをささげる岩手県の子どもたち=3月29日、渡嘉敷島集団自決慰霊碑

 【渡嘉敷】「沖縄・YOU遊塾2014岩手」(岩手日報社など主催)で岩手県各地から集まった小中学生ら100人が3月29日、島の北山(にしやま)にある沖縄戦の集団自決慰霊碑を訪れ、戦争の悲しい歴史を学んだ。

 島は太平洋戦争中の1945年3月27日に米軍が上陸し侵攻を受け、28日に子どもからお年寄りまで329人の住民が日本軍から集団自決(強制集団死)を強いられ命を落とした。
 この日、子どもたちは島出身の講師の平和講話を受けた。講師は母方の祖父や兄2人を手りゅう弾による集団自決で失った。奇跡的に生き残った祖母と母親から聞き取りし、悲惨な歴史の真相を語り継いでいる。
 講師は「子どもや女性が犠牲になる戦争は二度と起こしてはいけない」などと話した。
 佐藤愛さん(小6、水沢市)は「戦争の怖さ、悲惨さが理解できた。争いごとは戦争につながるので、みんな仲良くしてほしい」と話した。
(米田英明通信員)