知事「現実的に問題処理」 普天間返還合意18年


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返還合意から18年が経過する米軍普天間飛行場=11日午後4時半ごろ、宜野湾市

 日米両政府が米軍普天間飛行場の返還に合意してから、12日で18年の節目を迎える。仲井真弘多知事は11日の記者会見で18年を迎えることについて感想を問われ、「県内移設の条件付きが大変だということはよく分かるが、普天間は街の真ん中で何かあったときに非常に危険が大きい。主義・主張だけではなく、リアル(現実的)な問題処理にしっかり取り組むべきだ」と述べた。

普天間飛行場の固定化回避に向け、これまでより踏み込んだ形で辺野古移設に理解を示した形だ。
 仲井真知事は昨年末に移設に向けた辺野古埋め立てを承認した後も、県外移設の公約は変えていないと重ねて主張しており、県内移設に理解を示した発言との整合性が問われそうだ。
 仲井真知事は「現実的な問題処理に取り組むべきだと18年たってつくづく思う。そうでないと、宜野湾市の人たちはいつまでたっても安心して生活できない。移設・返還、跡利用という次への展望も開けない」と、「現実的対応」の必要性を強調。「リアルな問題処理をやることが、政治的にも行政実務上にもわれわれの責務だ」と語った。