稲嶺市長、防衛局を批判 辺野古漁港使用申請


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沖縄防衛局からの協議要請や意見照会に対し「内容を検証したい」と述べる稲嶺進名護市長=14日午前11時50分ごろ、市役所

 【名護】名護市の稲嶺進市長は14日、沖縄防衛局が米軍普天間飛行場の辺野古移設に向けた漁港の使用許可などを申請したことについて、報道陣の取材に応じ「きちんと検証して対応する」と述べ、移設の阻止へ行使するとしている市長権限を含めて、あらためて詳細を検討する考えを示した。

 市長は、防衛局の申請書の提出は11日金曜日の業務終了間際の午後5時前だったと説明。「ルールや礼儀を感じることができず、行政として考えられない。事前調整もなかった。環境アセスの時から強引に押し付けている感さえする」と対応を批判した。
 その上で「名護市の50年、100年後を含めてどう判断するかが求められている。一つ一つに理由を明記して回答したい」と述べた。
 文書の回答期限について沖縄防衛局は5月12日としたが、市長は回答時期については「申し上げられない」と述べた。市は文書を精査した上で回答内容を検討し、提出は防衛局と調整するとしている。
 一方、市への事前連絡なしに11日夕に申請書類を届けたことについて防衛局は「手続きの進展に応じて提出しており、(時刻が)遅いと受け取るかは立場の違いだ」とコメントした。