泡瀬2区事業で相違 沖縄市長選、公開討論会


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沖縄市長選に向けて健闘を誓い、握手を交わす島袋芳敬氏(右)と桑江朝千夫氏=16日夕、沖縄市民小劇場あしびなー

 【沖縄】20日告示、27日投開票の沖縄市長選に向けて、琉球新報社と沖縄テレビ放送、ラジオ沖縄は16日夕、出馬を予定する市政与党で革新・中道系新人の島袋芳敬(よしのり)前副市長(64)=社民、共産、社大、生活推薦=と、野党で保守系新人の桑江朝千夫(さちお)前自民党県議(58)=自民、公明推薦、そうぞう、民主、維新支持=を招いた公開討論会を、沖縄市民小劇場あしびなーで開いた。

泡瀬沖合埋め立て事業で現市政が中止した第2区域について、島袋氏は「東門市政が検証した『困難』(との立場)で変わらない」と反対を表明。桑江氏は「第1区域ができた後、検討する必要はある」と前向きな姿勢を示し、意見が分かれた。
 米軍普天間飛行場の移設に向けた辺野古埋め立てを承認した仲井真弘多知事の判断について、島袋氏は「民意は国外・県外移設であり、これを達成するために声を出す」と批判し、県内移設に反対する考えを強調した。一方、桑江氏は「普天間の危険性除去が第一だ」と強調した上で、「埋め立てを承認したが、県外(移設)の方が早いとする知事の意見は理解する」と知事を支持した。
 嘉手納弾薬庫知花地区への牧港補給地区の一部施設移転について、島袋氏は「絶対反対する」と明言し、桑江氏は「基地機能強化なら反対」と述べた。
 仲井真県政の評価について、島袋氏は「辺野古容認を止められず、党派を超えたオール沖縄の流れを破壊した」と批判。桑江氏は「一括交付金創設や那覇空港の第2滑走路着工を強く推進した」と高く評価した。
 公開討論会の模様は沖縄テレビで17、18両日午後5時54分からの「OTVスーパーニュース」で放送。ラジオ沖縄は21、22、23日の午後4時からの「アイランド・トゥデー」などで放送する。