総合就業支援拠点 開所1年で815人就職


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グッジョブセンターおきなわの実績

 県が設置した総合就業支援拠点「グッジョブセンターおきなわ」(那覇市泉崎)で、昨年4月の開所から1年間の相談者の就職実績が815人に上っている。相談者に対する就職率は、暫定的に業務を始めた2012年度から11・8ポイント上昇し27・3%。1日平均の来所者数は69人で、12年度の約2・5倍に増えた。一方で男性中高年者の就職までの期間が長期化する傾向があり、継続的支援の課題が浮かび上がっている。

 13年度は前年度比162日増の244日稼働した。センター内の機関別の就職者数は、幅広い相談に応じるハローワーク(HW)が587人、自立支援に取り組むパーソナル・サポート・センター(PS)が185人、若者の就職を支援するキャリアセンター(CC)が185人だった。
 相談者数は計5695人で、HWが3190人と過半数を占め、CCが1234人、PSが635人。相談内容は、就職や履歴書作成など仕事の相談が4618件と全体の77・9%を占め、生活資金の貸し付け・住居など暮らしの相談が1056件だった。12年度来所者の男女比は半々だったが、13年度は「女性・子育て就労支援コーナー」の充実などで女性が59%を占めた。
 同センターの神里直樹事務局長は「1年が経過し、センター内の各機関の連携や那覇市など外部機関との協力もスムーズになってきた」と紹介。1カ所で総合的な支援ができる“ワンストップ”の利点が出ていると指摘する。
 一方で「女性若年者は就職が早く、男性中高年者は就職までに時間がかかっている。相談回数を重ねる中で、相談者を孤立させないようにつながりを強化することが必要だ」と分析した。