【中国時報】台湾駐米大使が学生運動に苦言


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 台湾の駐米機関に着任した沈呂巡(ちんろじゅん)代表(大使に相当)は12日、記者懇談会を開催した。中国とのサービス貿易協定に反対し、台湾の立法院(国会)を占拠した学生に対し、「よりグローバルかつ歴史的な視点に欠けている」と苦言を呈した。

 沈氏は馬英九(ばえいきゅう)総統がたびたび繰り返す「中国はわれわれの最大の脅威の根源であると同時にチャンスの源でもある」という言葉を引用。リスク管理を十分に行えば脅威ではないと強調し、自身がかつて学生運動に身を投じたことも交えながら、主張の甘さを批判した。
 EUと自由貿易協定(FTA)を結んだ韓国が、欧州で台湾のシェアをしのいだ点にも言及。協定が成立すれば、欧米メーカーが中国で部品を製造し台湾で組み立てることも可能になるなど、協定の必要性を強く主張した。