読谷の「夢」デザイン 県立芸大生、地域活性化へ5案


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 【読谷】読谷村の特産品を開発し地域活性化につなげようと、県立芸大デザイン専攻の学生20人がこのほど、都屋漁港や読谷山花織など五つの分野で考えた企画案「よみたんデザイン5つの夢」を発表した。

このうち読谷山花織の小箱と、食育に関する子ども向けの副読本が実現に向け動きだしている。学生たちは「調査するうちに読谷の良いところが見つかり、ますます好きになった」と語る。
 大学の授業の一環として毎年、市町村の特産品開発に取り組むが、今年は学生のうち5人が読谷高校出身だったため読谷村に決めた。
 昨年11月から5班に分かれ村内を調査。村役場職員や村商工会、村観光協会などの関係者から課題や希望を聞き取った。
 企画案は(1)コミュニティーバス「おおとりバス」の利用促進案(2)渡具知港から出発する「読谷屋形船『ゆるゆん』」(3)漁港内の食堂や競り市場を一新する「都屋漁港プロジェクト」(4)読谷山花織を小さな木箱のなかにあしらった「はなういばこ」(5)知名度の低いにんじんなどの農産物をピーアールする「よみたん給食」の五つ。
 読谷高校出身で「はなういばこ」を企画した長浜翼輝さん(20)は「組合員さんたちの花織に対する熱意が伝わり、花織の世界に引き込まれた。組合の一員になったような気がした」と語る。
 都屋漁港プロジェクトを企画した班の嘉数理世さん(20)は「那覇出身だが、読谷のことを知ることができて良かった。企画することの難しさも学んだ」と振り返る。屋形船を企画した松田萌さん(20)は「夢ある企画にすることを心掛けた。2グループが実用化に向けて動きだしたのはうれしいこと」と喜んだ。

地域活性化の企画案「よみたんデザイン5つの夢」に取り組む学生たち=那覇市の県立芸大
大学校内で開催された企画展。「はなういばこ」は実現へ向け動き出している