全国学力テスト学校別成績 宮古島、嘉手納公表へ


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 全国の小学6年生と中学3年生全員を対象にした文部科学省の「全国学力・学習状況調査」(全国学力テスト)が22日、一斉に行われた。県内では、小学は261校(特別支援学校1校)の1万6174人、中学は150校(特別支援学校4校)の1万5760人が対象だった。

 学力テストの結果について県内では、宮古島市と嘉手納町教育委員会が学校別の成績を公表することが分かった。文科省によると、従来は学校が自らの判断で保護者や地域向けに公表することのみ認めていた。本年度から条件付きで市町村教委の権限で学校別の成績公表が可能としている。
 琉球新報社が県内全41市町村の教育委員会を調査したところ、学校別の成績公表について「検討中」は東、本部、名護、金武、伊江、伊是名、恩納、八重瀬、与那原の9市町村。「公表しない」は29市町村だった。粟国村は、村内に小中学校1校のみだが、従来から村平均値を村教委季刊誌に結果を掲載してきた。今後も継続する形で学校別成績を「公表する」と回答した。
 嘉手納町教委は学校名も公表する方針。担当者は公表理由について「学力は学校、地域、家庭の3者が連携して効果的な運動を推進していくことが向上につながる。公表を通し、学力向上に向けた取り組みの一助にしたい」と説明した。
 宮古島市の宮國博教育長は「学校の序列化につなげず、個人の成績が特定できないようにする。国の要項は守る」とした。