日記つけ日々充実 91歳・喜友名さん 趣味多彩、村表彰も


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毎日付けている日記と村観光協会からの表彰状を手にする喜友名キヨさん=16日、読谷村座喜味

 【読谷】91歳ながら週3回ゲートボールに出掛け、新聞を読み、日記を毎日つけている元気はつらつのお年寄りがいる。読谷村座喜味に住む喜友名キヨさんがその人。昨年末に村観光協会が開いた「わんが、いちばん!」コンテストには直筆のアピール文を送り、村議会議長賞を受賞した。

喜友名さんは「文字は上手じゃないよ。でも毎日書かないと物忘れした感じがするの」と笑う。
 読谷尋常小学校を卒業したキヨさんは大阪に渡り、子守をしたり機織り工場で働いたりした。17歳ごろに沖縄に戻った後、戦時中は村喜名近くで捕虜になり、金武町の収容所で暮らした。戦後は子ども9人を産み育て、イモや米を作り生計を立てた。
 文字の勉強は子どもを寝かしつけてから。新聞を読み、テレビを視聴した。「なんで勉強したかったか分からないけど、一生懸命だったよ」と当時を振り返る。
 子育てが一段落すると、公民館で琉球舞踊、大正琴、琉歌を習い、充実した日々を送った。
 日記を書き始めたのは50歳ごろから。寝る前に、その日の天気やニュースを書き留めている。80歳のころには、村の「読谷音頭」を作詞し、村教育委員会から表彰を受けたこともある。
 「家に閉じこもらないのが長生きの秘訣(ひけつ)」と語るキヨさん。今日も確かな足取りでゲートボール場に出掛け、仲間との話に花を咲かせる。