沖縄市長に桑江氏初当選 島袋氏に2189票差


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 【沖縄】任期満了に伴う沖縄市長選は27日投開票され、保守系の無所属新人で前自民党県議の桑江朝千夫氏(58)=自民、公明推薦、そうぞう、民主、維新支持=が2万9968票を獲得して、革新・中道系の無所属新人で前副市長の島袋芳敬氏(64)=社民、共産、社大、生活推薦=を2189票差で破り、初当選した。

自公は8年ぶりに市政を奪還した。2度目の挑戦で初当選した桑江氏は、安倍政権や仲井真県政とのパイプを強調し、経済振興や中心市街地活性化の政策を訴えて幅広い支持を得た。投票率は57・73%で、前回に比べて6・7ポイント上回った。
 島袋氏の得票数は2万7779票だった。県政与党の自民、公明は、秋に予定される県内政局の天王山・県知事選に弾みをつけた。一方、野党の革新・中道系の政党らは、県内第2の都市で敗れたことで、県政奪還に向け、態勢の立て直しが迫られる。
 選挙戦は泡瀬沖合埋め立て事業の在り方や経済振興、医療・福祉、米軍嘉手納弾薬庫知花地区への牧港補給地区の一部施設移転問題などが争点になった。
 桑江氏は失業率が高く、市民所得が低い市の現状を「革新不況」と指摘し、1万人規模の全天候型多目的アリーナやサーキット場の建設など経済振興策を重点的に掲げて支持を得た。
 安倍政権の全面支援を受けて、県内外の自民、公明の国会議員、市町村議員を総動員して、企業・団体などの保守票を固めた。
 沖縄市の当日有権者数は10万1122人(男性4万7958人、女性5万3164人)。

◆夢と希望をつくる
 桑江朝千夫氏の話 当選はうれしい限り。市民が活力を待ち望んでいるということだ。夢と希望をつくることが必要で、それが私の役目だ。ダイナミックに市政を変えていく。私のビジョンを一つ一つ進行させて、沖縄市が全県、全国でも目立つ派手なまちにしていく。「沖縄こどもの国」を旭山動物園のような動物園にしようと訴えてきた。プロジェクトチームを設置して進めたい。

沖縄市長選で初当選し、支持者らと万歳をする桑江朝千夫氏(前列左から3人目)=27日午後10時26分、沖縄市中央の選挙事務所
2014年沖縄市長選挙得票数