若手18人爽やか舞 国立劇場「うりずんの舞」


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 国立劇場おきなわの琉舞公演「うりずんの舞」が12日、浦添市の同劇場であった。沖縄芝居役者の伊良波さゆきが、初めて琉舞の構成・演出を手掛けた。伊良波が「最も見たい舞踊家と演目」を選び、若手18人が爽やかな舞を届けた。

 永田加奈子と仲地理紗は「乙女笠(おとめがさ)」(真境名由苗作)を踊った。頭の後ろで笠を持ったり、たすきに手を掛けて揺れたりと振り付けがかわいらしい。伊志嶺忍と仲嶺絵里奈の「桃売乙女」(阿波連本啓作)は、終戦直後まで見られたという宜野湾市大山、真志喜の桃売りを描く。前半は品よく、後半は商売繁盛のうれしさをテンポよく表した。
 フィナーレでは、出演者ほぼ全員で顔見せ舞踊「あやぐ」(玉城盛重作、玉城靜江指導)を踊った。男役のムムヌチハンター、女役のクンジー衣装は、物語性というより華やかさで選んだという。
 1度女役で出た踊り手が男役で再登場するのも楽しめた。
 その他の踊り手と演目は、第1部が浦崎えりか・浦崎愛梨「若衆特牛節」、久場貴子・仲村渠智子・大城春香「揚作田」、儀間佳和子・米盛未来「天川」、花岡尚子「本花風」、増田利枝・宮城愛佳「高平良万歳」。第2部は佐渡山也子・玉城真理子「打組汀間当」、藤村未央・大城絵美「加那よー天川」。