「琉王」寄贈の品公開 化粧まわしなど15点


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沖縄初の幕内力士として活躍した琉王の化粧まわしや写真パネル=豊見城市歴史民俗資料展示室

 【豊見城】沖縄初の幕内力士として1970年代に活躍した琉王(本名=神田武光、那覇市出身)の化粧まわしなどを展示した「琉王展」が、同市歴史民俗資料展示室(市立中央図書館1階)で開かれている。18日まで。入場無料。

 展示品は2月に豊見城市へ寄贈されたもの。琉王は身長176センチ、体重135キロと大相撲では小柄ながら、突き押しを武器に県出身力士として最高位の前頭筆頭まで上った。
 引退後は東京で相撲茶屋を営んでいたが、2004年に体調を崩し、療養生活へ。12年に沖縄に戻り、市内の施設で療養を続けている。現在は69歳。看護師など多くの人にお世話になっていることから、家族や親戚と相談し、同市への寄贈を決めた。本人が大事に保管していた品々で、保存状態は良好。力士の荷物を入れる「明荷」と呼ばれる木箱や番付表など15点を展示している。
 市側と寄贈のやりとりをしたのは、琉王さんのいとこの川節安代さん(63)と夫の治男さん(70)さん。治男さんは「琉王は沖縄への思い入れが強く、多くの人に見てもらうことで本人も喜ぶはずだ」と話した。
 展示室の開館時間は午前9時から午後5時、月曜と祝祭日は休館。問い合わせは市教育委員会文化課(電話)098(856)3671。