八重山教科書採択地区 竹富、県に「単独」要望


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 同一採択地区内で中学公民教科書が統一されていない八重山教科書問題で、竹富町教育委員会は2日までに、県の採択地区意向調査に対し八重山共同採択地区から離脱し、単独採択地区への変更を希望すると回答した。石垣市教委、与那国町教委は同調査に「変更を希望しない」と共同採択の継続を希望する意向を示した。

ただ、与那国町教委は竹富町の単独採択意向を事実上容認する姿勢も示しており、県教委も竹富町教委の意向を尊重する方針のため、竹富町は単独採択地区となる見通しだ。
 県の意向調査は、全市町村教育委員会を対象に文書で実施。2日が回答期限となっていた。
 与那国町の崎原用能教育長は琉球新報の取材に対し「竹富町の離脱は疑問だ」と不快感を示したものの「県教委がそのような方針(竹富の意向を尊重し単独地区化する)なら、私たちはその方向で対応するしかない」と述べ、竹富町の離脱を事実上容認する考えを示した。
 教科書採択地区については、竹富町のほか伊平屋、伊是名、恩納、南大東、北大東、久米島の6町村が所属採択地区の変更を希望する意向を示している。県教育委員会は、21日の会合で、全県的な採択地区再編を決定する。