【北中城】農地を貸したい人と借りたい人をマッチングさせ、耕作放棄地の解消につなげようと、北中城村は4月30日、農地バンクを設立した。7月7日の本格稼働に向け、今後制度の周知や農地の登録作業などを進める。取り組みには村や村農業委員会、JAおきなわ、村商工会が参加しており、村ぐるみで農業振興に本腰を入れる。
農地バンクは、利用していない農地の情報を登録し、広く共有することで農地の貸し借りを進め、土地の効率的な利用を図る制度。最終的な貸借契約は当事者間で調整する。
通常、同様の制度では一定規模以上の面積の農地でなければ貸し借りできないが、村内に小規模農地が多い状況に配慮し、国の農地中間管理機構の取り組みでは対応が難しい10アール未満の農地でも貸し借りを実施するという。
村によると、村内の耕作放棄地は約64・7ヘクタールあり、うち約4割が農地として再生可能だという。村は今後、村安谷屋や渡口などの農業振興地域内の耕作放棄地について、重点的に地権者の意向調査を進める考え。
既に村には「農地を借りたい」との問い合わせが多く寄せられている。新垣邦男村長は「将来的には推奨品目も決め、食育や観光に結び付けたい」を意欲を示した。村農業委員会の仲村政啓会長は「貸し手と借り手の信頼関係をつくるのが農地バンクの役目。力を入れていく」と語った。
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