辺野古移設申請手続き 防衛局が名護市に補正文書提出


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 【名護】沖縄防衛局は9日夕、米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設工事に向けた名護市への申請手続きで、市が内容に不備があるとして再提出を求めていた辺野古漁港使用許可など計5件について、内容を補正する回答文書を市に提出した。

防衛局は文書で「法令に従い適正に提出した。取り下げはしない」として書類の再提出はしない意向を伝え、独自に設けた期限の12日までに申請の回答を求める考えを重ねて示した。
 一方、市は防衛局の補正文書は市条例などで定めた申請書の様式や補正方法を満たしていないとして、補正書としては受け付けられないとする文書を同日付で防衛局に送った。
 防衛局は回答文書で、4月11日の申請に際し法的根拠なく回答期限を明記したことについて「こうした記載を禁ずる法令の定めはない」として、移設を早期に進めるための「行政上の必要」から設定したと説明。許可申請や協議要請に関する個別の文書では、事業期間や面積、作業方法などの補正情報を列記した。
 県への岩礁破砕許可申請手続きに伴う名護市長への意見照会では、市が必要書類の添付を求めているが、応じられないと回答した。
 防衛局は9日午後4時半ごろ回答文書を市に提出。市によると提出前の内容調整はなく、市は「通常は不備を指摘された申請者は許可権者と協議するはずだ」と批判した。