竹富町教委、教科書採択の調査研究も単独で


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 八重山教科書問題で、竹富町の慶田盛安三教育長が、教科書採択に先立つ「調査研究」も単独で行う意向を諸見里明県教育長に伝えていたことが13日、分かった。県は八重山3市町共同の調査研究を提案していたが、竹富町教委の意向を尊重する方針。

竹富町教委は採択地区の単独化と併せ、調査研究も独自で行う方向が固まった。21日の県教育委員会で正式に報告する。
 諸見里教育長が12、13の両日、石垣市、竹富町、与那国町の教育委員会を訪ね各教育長に聞き取りをした。その際、調査研究について、竹富町の慶田盛教育長は「(共同でなくても)自力でできる」と語った。他の2市町の教育長も共同実施に消極姿勢を示した。諸見里県教育長は「今後も研修などでの協力には、3市町とも同意している」と一定の協力関係に期待を示しつつ「国は違法確認訴訟を控えてほしい」と重ねて強調した。
 小規模自治体の単独での調査研究には、調査員の負担増を指摘する声もあるが、慶田盛教育長は「採択地区を単独化する以上、調査研究も独自でやらなければと考えている。退職教員もいるので単独調査研究は可能だ」と話した。(長浜良起)