防衛省、ブイ設置明言 辺野古移設工事


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 【東京】米軍普天間飛行場の辺野古移設について、防衛省の辰己昌良報道官は16日の定例会見で、移設工事に着手する際、沖合にブイを設置する考えを示した。防衛省がブイ設置について公式に言及したのは初めて。

市民団体による阻止行動を排除することが目的とみられる。
 辰己報道官は会見で、移設工事や既存建物の解体工事について「準備が整い次第、速やかに作業に着手する」と強調。その上で「安全確保で万全を期すために(ブイを)設置する」と述べた。一方、抗議活動の排除については「そのための障害物の設置を検討していることではない」と否定した。ブイ設置の位置や範囲、時期については明らかにしなかった。
 防衛省関係者によると、米軍の提供水域に沿ってブイなどを設置する作業は、7月ごろにも開始する方向で検討しており、本体工事の着手に先立ち、ボーリング調査の時点で住民らが区域内に立ち入れないように対策する考え。
 障害物を越えて工区内に入った場合は、警戒に当たる海上保安庁や警察が米軍施設・区域への進入を禁じる刑事特別法を適用して逮捕する方針。