防衛局、辺野古沖で集中調査 調査船、ブイ設置準備か


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辺野古沖に集まって作業する調査船や警戒船=2日、名護市の辺野古沖

 【名護】米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に向けた作業の一環として、沖縄防衛局が6月から埋め立て海域の一角で船を出して集中的に調査している。

移設に反対する住民らの海上抗議運動を排除するためのブイ設置に向けた作業ともみられるが、防衛局は4日までに目的を明らかにしていない。反対派住民は「本体工事の事前準備の可能性もある」と警戒している。
 関係者によると、これまでの調査船は移設予定地に隣接する大浦湾一帯に分散して環境影響評価の事後調査を実施し、警戒船が同行しない場合もあった。だが2日には辺野古沖合に調査船と警戒船計10隻が50メートルの範囲内に集まり、午後3時ごろまで調査。4日も同様だったため、市は防衛局に説明を求めている。
 防衛局は7月に海底ボーリング調査を開始する方向で、調査区域への進入を防ぐためのブイ設置を急ぐ構えだ。政府関係者は「早めにブイを設置し、作業の安全を確保する必要がある」と述べている。
 辺野古で座り込み行動を続けるヘリ基地反対協議会の安次富浩共同代表は「作業内容は不明だが、何も知らせずに本体工事に移行する可能性は十分ある。監視を続ける」と話している。