第96回全国高校野球選手権沖縄大会の組み合わせ抽選会が10日、北中城村中央公民館であり、1回戦29試合の対戦カードなどが決まった。頂点に立ち、甲子園切符をつかむのはどのチームか。1カ月にわたる熱戦は21日、火ぶたが切って落とされる。
部員不足のため出場を見合わせた辺土名と伊良部を除く61校が参加する。抽選会ではまずシード4校が各ブロックに振り分けられた。春の甲子園8強で第1シードの沖縄尚学、春季県大会覇者で第2シードの糸満、第3シードの美里工はいずれも2回戦からの登場。第4シードの宜野座は1回戦で那覇商と対戦する。開幕試合は八重山―沖縄水産、選手宣誓は真和志のネブレト・ジョデェシィ・瑠華主将が引き当てた。
優勝候補筆頭に挙げられる沖尚の比嘉公也監督は「春季九州大会ではけが人が多く出た半面、控え組が経験を積んで選手層に厚みが出た。常に先手必勝でいきたい」と気を引き締めた。3年ぶりの甲子園を狙う糸満の上原忠監督は「春以降は、実戦練習に力を入れてきた。ミスのない野球をできるかどうかがポイントになる」と見据えた。
大会はコザしんきんスタジアムを主会場に、沖縄セルラースタジアム那覇、宜野湾市立野球場を使用する。開会式は21日午前9時から、決勝は7月20日午後1時から、いずれもコザしんきんスタジアムで行う。
◆投打かみ合わせる
赤嶺謙主将(沖尚) 春の九州大会後の悪い状態から、自分たちの野球を取り戻してきた。目標は甲子園で勝つこと。投打をかみ合わせて弾みを付けたい。
◆精神面鍛えてきた
砂川聖主将(糸満) 九州で悔しい逆転負けをしたのでメンタル面を変えてきた。チーム一丸となって一戦一戦勝利を目指し、必ず優勝したい。
◆一球一球を大切に
當眞圭介主将(宜野座) 春以降、一球一球を大切に凡ミスをなくそうとやってきた。どこが相手でも、やってきたことを出して自分たちの野球をやる。
◆見応えある試合を
高江洲大夢主将(美里工) 甲子園の後は落ち込んだところがあったが、夏はモチベーションを取り戻して臨む。見応えのある試合をして優勝を目指す。
◆熱い思いで宣誓へ/真和志瑠華主将
選手宣誓を引き当てたのは真和志のネブレト・ジョデェシィ・瑠華主将。“当選”を示す赤い印を見た瞬間「やってしまったと思った」と苦笑いした。
シャイな性格で、高良雅秀監督に強く勧められて渋々の立候補だった。決定後のあいさつも「ちゃんとしゃべれるように頑張ります」と控えめな決意表明。だが、抽選会後は「(代表として)恥ずかしくないよう頑張りたい。全力で練習する」と覚悟を決めた表情に変わっていた。宣誓文はチームメートと考えるといい、「熱い思いが出るような内容にしたい」。高良監督は「今まで野球に懸けてきた思いを晴れの舞台で出してほしい」とエールを送る。
チームは有力校の一角に挙げられている。主将として「熱い夏にしたい。全員野球で頑張りたい」と躍進を誓った。
![](https://ryukyushimpo.jp/tachyon/legacy/uploads/img5397b7c56aab9.jpg)
![](https://ryukyushimpo.jp/tachyon/legacy/uploads/img5397b86975365.jpg)