経済

糸満観光農園解散へ 民間運営で調整

糸満観光農園

 【糸満】糸満市が出資する第3セクター、糸満観光農園(社長・上原裕常糸満市長)は11日午前に臨時取締役会を開き、27日の定時株主総会で、農園の解散と清算人の選任決議を提案すると決定した。

上原市長が11日会見して発表した。決議案が可決されれば、農園による市観光農園の指定管理は解除され、当面の間は市が管理する。市観光農園の活用は今後、民間企業が運用する方向で調整を進める。
 上原市長は会見で「社長として市民に迷惑を掛けたことは申し訳ない。有効活用に向けて新しい展開に市として力を入れていきたい」と謝罪した。市によると、農園の負債総額は約1億円で、債権者は主に金融機関や納入業者など。農園の解散後は清算人と裁判所で債権債務を整理する。
 一方、市が農園の有効活用に向けて4日開いた事業者選定委員会では、13事業者の中から、医療情報システム運営のブルーブックスを中心とした3事業者による共同事業体と、ホテル業のパームロイヤルを優先候補者に選定。今後、市は優先候補者2者と管理運営形態などを協議していく。
 優先候補者に県外の老舗ワイン製造会社が選定されたことから、農園は「ワイン製造会社としての存在意義が薄れた」と解散理由の一つに挙げた。
 市は現在開会中の市議会6月定例会に、農園内のレストラン買収費用として1億221万円の補正予算を上程。市は11日の会見で、レストラン購入の理由を、農園の解散後に特別清算で第3者に権利移転されれば有効活用に支障が出る恐れがあるためだと説明した。

<用語>糸満観光農園
 糸満市が出資する第3セクター。2000年に資本金1億2千万円で設立、05年に開園。市が50%、JAおきなわが40%を出資。補助事業も含め投資総額は約40億円。約28ヘクタールの敷地に果樹栽培温室をはじめワイン製造工場、レストラン棟、パークゴルフ場などを整備。入場者数の減少や安定的な販路開拓ができず、慢性的な経営不振状態だった。