校歌の「戦争」忘れない 那覇高で平和授業


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
沖縄戦について表現した那覇高校の校歌について学習し、意味を考えながら歌う生徒たち=17日、那覇市の県立那覇高校

 那覇高校(儀間清隆校長)は17日、全校生徒を対象に平和授業を行った。「世紀の嵐吹きすさみ」と沖縄戦を表現した歌詞で始まる校歌を題材に、戦争について学んだ。多くの生徒たちは、校歌に沖縄戦が描かれていたことを初めて知った様子で「大切に歌っていきたい」と歌詞に込めた平和への願いを受け止めた。

 校歌の1番の歌詞は「世紀の嵐吹きすさみ 故山の草木貌(かたち)変え 千歳の伝統うつろいて ふりぬる跡も今はなし」。
 戦後、同校の初代校長を務めた真栄田義見さんが作詞した。生徒たちは、歌詞に込められた意味について考え、「二度と戦争は起こさないでほしいという思いを込めたのではないか」「今の那覇高生は戦争の犠牲の上にいて、戦争を忘れないでという思いを込めた」と発表し合った。外間洸多君(17)は「今までは大きな声で歌うことを意識していたが、これからは歌詞の意味も考えて歌いたい。過去の戦争に目を背けてはいけないと感じた」と話した。
 授業では琉球新報が9日に発行した「高校生向け沖縄戦特集紙面」も活用した。