「知事発言許せない」 保守系元副知事が批判


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講演する座喜味彪好元副知事=21日、沖縄国際大学

 西銘保守県政の副知事を務め、沖縄電力社長などを歴任した座喜味彪好(たけよし)氏(88)が21日、沖縄国際大で講演した=写真。米軍普天間飛行場の辺野古移設に向けた仲井真弘多知事の埋め立て承認について、会場からの質問に答えて「許せない」などと批判した。

 講演は沖国大ヘリ墜落事故から10年となることを受けた同大・沖縄法政研究所の連続企画の一環。座喜味氏は「子や孫たちに明るい沖縄を引き継ぎたい」と題し、自身の戦後体験や沖縄のアイデンティティーなどに関して語った。
 知事の埋め立て承認に関しては「140万人(の県民が)いれば、基地を造らせた方がいいという人もいるが、悩み、苦しむ人がいる中、『いい正月が迎えられる』と述べたのは許せない。謝るべきだ」と述べ、昨年末の安倍晋三首相との会談後の知事発言を挙げ、強く批判した。
 講演後、辺野古移設問題に関し座喜味氏は「一度埋め立てられるとジュゴンや藻場の問題程度では収まらず、環境ががらっと変わるだろう」などと語った。
 講演では会場からの琉球独立論についての質問に対して、「(沖縄は)今、日本という国でまとまっている。独立する権利はあるが、すべきではない」との見解を示した。