きょう「慰霊の日」 正午から全戦没者追悼式


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平和を願いろうそくに火をつける親子=22日午後8時ごろ、糸満市摩文仁の平和祈念公園

 きょう23日は「慰霊の日」。一般住民を巻き込み、20万人余の尊い生命を奪った沖縄戦から69年が経過した。午前11時50分から糸満市摩文仁の平和祈念公園で「沖縄全戦没者追悼式」が開催され、戦没者のみ霊を慰めるとともに、世界の恒久平和を希求する。

 式典には安倍晋三首相ら政府関係者のほか、ケネディ駐日米大使も出席する。仲井真弘多県知事が平和宣言を読み上げるほか、「平和の詩」が朗読される。
 仲井真知事の平和宣言では、米軍普天間飛行場の県外移設要求の文言を盛り込む方向となっている。昨年末には辺野古埋め立てを承認した。当初は「県外移設」の削除を決めていたが、県議会の与党から「あえて外す必要はない」などと指摘を受け、再調整を進めていた。
 政府は沖縄の基地負担軽減を図るとしながらも、県民意思とは逆行した形で、普天間飛行場の辺野古への移設作業を加速させている。また国民の根強い不安の声に耳を傾けることなく、安倍首相は憲法解釈変更による集団的自衛権の行使容認を目指している。戦争の足音が近づきつつある中、沖縄戦の教訓をかみしめる慰霊の日となる。