フクロウひなをカラスから救う 喜如嘉小児童


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リュウキュウオオコノハズクのひなを助けて喜ぶ子どもたち=4日、大宜味村の喜如嘉小学校(平良日菜多さん撮影)

 【大宜味】大宜味村立喜如嘉小学校(安富広子校長)の5、6年生14人が4日、校内でカラスに襲われていたリュウキュウオオコノハズクのひなを協力して助け出し、親鳥に返した。子どもたちは「助かって良かった」「これからも野鳥観察を頑張りたい」と喜んだ。

 子どもたちがひなに気付いたのは朝の会が行われていた4日。教室前のガジュマルにいる1羽を見つけた。川村海君(6年)は「目がぎょろぎょろしていて猫みたいだった」と振り返る。
 放課後、体育館前にいたひなは教室前に移動し、カラスに襲われた。しかし、校内で遊んでいた子どもたちが集まってひなを誘導し、みんなで協力してひなを助けた。記録のために撮影を行い、段ボールに入れて親鳥がいた校舎裏の木に放した。翌5日には親子2羽が並んで木に止まる様子も見られた。
 救助に加わった稲福匠君(6年)は「ひなはくちばしを鳴らして威嚇していたので、怖かったと思う。助けることができて良かった」と喜んだ。宮城健大君(5年)、比嘉銀二君(同)らが写真や動画を撮影した。平良日菜多さん(同)は「ひなはふわふわ。親鳥が迎えに来たのが感動した」と笑顔を見せた。
 喜如嘉小は1998年から、NPO法人やんばる森のトラストの市田豊子さん(66)から指導を受けながら野鳥観察をしている。2012年には第47回全国野生生物保護実績発表大会で最高賞の環境大臣賞を受賞した。
 担任の山城春江教諭は「子どもたちは親鳥が迎えに来たのを見ていた」と目を細めた。
英文へ→Children save owlet from a crow attack in Ogimi