名護市議会、制限水域拡大「撤回を」 日米に要求決議


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 【名護】名護市議会(比嘉祐一議長)は25日の本会議で、米軍普天間飛行場の辺野古移設に向けた立ち入り禁止水域や漁業制限水域の拡大に反対する意見書と決議、集団的自衛権行使を可能にする憲法解釈変更に反対する意見書を賛成多数で可決した。

「道の駅許田」を運営する市出資の第3セクター、やんばる物産の売上金紛失問題の真相解明を求める決議は全会一致(退席2)で可決した。
 「日米両政府による辺野古沖立ち入り制限水域拡大合意の撤回を求める意見書」は、日米両政府が合意したキャンプ・シュワブ沖の米軍提供水域内の常時立ち入り禁止区域となる「臨時制限区域」の設定や、漁船操業制限法に基づく操業禁止水域の拡大について「市民県民の反対を押し切って埋め立てを強行する政治的狙いがある」と批判。市民の生命・財産を守るべきとして拡大の撤回を求めた。
 集団的自衛権に関する意見書は、米軍基地を過度に負担する県民は他国の戦争に巻き込まれる不安を抱いていると指摘。国民的な議論もなく「一内閣の政治的判断による憲法解釈の変更は容易に行うべきではない」と安倍政権を批判した。
 水域拡大や集団的自衛権に関する意見書や決議の計3案は賛成16、反対9、欠席1で可決した。
 道の駅許田の決議は1903万円の不明金がありながら被害届を取り下げた対応が極めて不透明として、真相解明へ筆頭株主である市の積極的関与を求めた。採決では2人が退席した。
英文へ→Nago city council asks governments to cancel expanding restricted US-military sea area in Henoko