歩いて地元学ぶ 子どもたち、拝所や戦跡巡り


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旧日本軍が戦闘機を隠すために造った掩体壕の中をのぞき込む子どもたち=22日、読谷村座喜味

 【読谷】地域の歴史を知ろうと読谷村座喜味区の子どもたち30人が22日、地域内の拝所や戦争遺跡など5カ所を徒歩で巡った。村教育委員会の小原裕也さんをガイドに、旧公民館跡地にある拝所「神アサギ」や沖縄戦当時に戦闘機を格納していた掩体壕(えんたいごう)などの戦争遺跡を見学し、地域の歴史を学んだ。

 30人は、区を見守る神が降り立つとされる「神アサギ」や、死者を運ぶみこし「がん」を納めていたがん屋、かつて区を「内と外」に分けていた川などを巡った。
 小原さんは「座喜味は数百年の歴史がある。自分たちの気を引き締めるためにも、古くから大切にされているものには敬意を払おう」と呼び掛けた。
 住民の戦意高揚と、亡くなった軍人らの魂をたたえる目的で戦前建てられた「忠魂碑(ちゅうこんひ)」や、旧日本軍が建てたドーム型の掩体壕も見学した。
 前田瑞希さん(11)は「戦争で使われたのが今でも残っているのがすごい。戦争の事を忘れたらまた起きてしまう。やっぱり戦争をしては駄目だと思った」と話した。