「県外は目的でない」 仲井真知事、危険除去手段と強調


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 仲井真弘多知事は4日の県議会本会議で、2010年知事選で米軍普天間飛行場の県外移設を公約に掲げていたことに関して、「県外そのものが目的ではなく、手段だ。県内移設にノーと言ったことはない」と述べ、県外移設は「手段」との考えを強調した。玉城義和氏(県民ネット)の一般質問に答えた。

 玉城氏は知事の辺野古埋め立て承認に関し、前回知事選では県内移設か県外移設かが問われたと質問。これに対し知事は「それは議員の考えだ」とした上で、「(危険性除去のため)県外に移動させるのは一つの大きな手段だ。県外だけにとどまらず、いろいろな手段を考えてやっていくということだ」などと述べた。
 伊平屋、伊是名の両島を結ぶ架橋に関し、仲井真知事は「費用がかなりかかるが、研究する必要性は十分にある。腰を据えた研究をさせてほしい。期待に添えるような答えが出せると思う」と前向きな姿勢を示した。儀間光秀氏(そうぞう)への答弁。
 基幹バス構想を見据え、段階的に進めるバスレーン延長に関し、謝花喜一郎企画部長は「検証に最低1年は必要だ。指摘があれば修正するが、長年積み重ねた構想だ。実現に向け取り組みたい」と理解を求めた。儀間氏への答弁。
 仲本朝久保健医療部長は看護師就学資金への申請が増加する一方、貸与額が減少していることに関し、財源である地域医療再生基金の残高減少を要因に挙げた上で「予算確保に取り組みたい」と答弁した。新垣安弘氏(無所属)への答弁。
 来年3月に返還予定の米軍キャンプ瑞慶覧・西普天間住宅地区について謝花部長は「宜野湾市の地権者アンケート結果を踏まえ、本年度末までに跡地利用計画案を策定する」と説明した。呉屋宏氏(そうぞう)への答弁。
 この日の一般質問ではこのほか比嘉京子氏(社大)、當間盛夫氏(そうぞう)が登壇した。