海上保安庁、警戒出動備える 辺野古、来週海上作業か


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キャンプ・シュワブ内に設置したゴムボート用のスロープを手入れする海上保安官ら=21日午後1時45分ごろ、名護市辺野古

 米軍普天間飛行場の名護市辺野古のキャンプ・シュワブ沿岸部への移設計画で、防衛省が7月中に開始する方針の海底ボーリング調査に向けて関連資材を搬入したシュワブでは21日、浮標灯(ブイ)や浮具(フロート)を海上に移動させるような動きは確認されなかった。

一方、調査時の警戒準備とみられる海上保安庁の作業の様子が見られた。基地のゲート前では21日も市民らが新基地建設に反対の声を上げるなど、緊迫が続いている。
 沖縄防衛局は、立ち入り制限水域を明示するためのブイの設置に向け、施工業者や海保などと調整を続けている。海上の作業は来週に本格的に開始する方向とみられるが、気象状況などを見極めて最終判断する。
 21日は海保職員らがシュワブ内の砂浜に設置したゴムボート用のスロープを手入れするなどしていた。海底調査に反対する市民らの海上での抗議活動を排除するための出動準備の一環とみられる。
 一方、シュワブ沖合では同日午後、米海兵隊がフロートを浮かべ、ゴムボートでの訓練を行った。演習は25日まで予定されており、ブイ設置は演習終了後に着手される可能性がある。
 防衛局は制限水域沿いにブイを、その内側にフロートを設置した後、海底ボーリングに必要な単管足場を構築し、調査に着手する方針。
 台風の影響などで作業は当初予定より遅れているが、ブイを海上に運ぶための浮桟橋の組み立てなど陸上部分での関連作業は22日以降に始めるとみられる。