オスプレイ、佐賀空港使用 辺野古完成まで暫定


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 【東京】小野寺五典防衛相は22日の記者会見で、仲井真弘多知事が求めている米軍普天間飛行場の5年以内の運用停止が実現できない場合、普天間の航空機を佐賀空港へ暫定的に移転する可能性に言及した。

武田良太副大臣が同日午前、佐賀県庁で古川康知事と会い、海兵隊の輸送機オスプレイが佐賀空港を暫定的に利用する可能性に理解を求めた。暫定利用について小野寺氏は「辺野古への移設工事が5年以内に終わらない場合に、その工事が進展していることが前提だ」と説明。ただオスプレイ以外の普天間の航空機が利用する可能性があるのかなどの説明は避けた。
 小野寺氏は海兵隊による佐賀空港の暫定利用の詳細に関して「佐賀県、米側との調整が必要だ。その前提の上での話だ」と述べるにとどめたが、沖縄県が求めるオスプレイ訓練の県外移転については、佐賀空港を拠点の一つとする考えを示した。普天間の移設先は辺野古でなくても良いのではとの質問に、小野寺氏は「普天間の固定化はあってはならない。佐賀空港へのお願いも暫定的ということで、キャンプ・シュワブへの移設が前提だ」と述べた。
 一方、武田副大臣は古川佐賀県知事との会談で、陸上自衛隊に導入予定のオスプレイ17機を佐賀空港に配備したいと正式に要請した。古川知事は安全性確保の必要性を強調し、協議を継続することで一致した。
 会談後の会見で武田氏は、陸自のオスプレイを佐賀空港に2019年度から順次配備する方針を表明し、空港隣接地への駐機場や格納庫整備に向け、15年度予算の概算要求に用地取得費を計上すると伝えた。
 会談で古川知事は「なぜ佐賀空港か、オスプレイが安全か、政府が責任を持って県民に説明して理解を得るとともに、安全を確保してもらうことが必要だ」と指摘。会談後の会見では「賛否は白紙だ。(防衛省との)やりとりは続けていく」と述べた。
 武田氏は陸自目達原駐屯地(佐賀県吉野ケ里町)に配備されたヘリコプター約50機を佐賀空港に移駐させる計画も説明した。
 武田氏は知事との会談に続き、木原奉文県議会議長や秀島敏行佐賀市長とも会談した。
英文へ→Government asks Saga to tentatively host U.S. MV-22 Osprey