各国の“沖縄”紹介 世界若者ウチナーンチュ大会ドイツ・3日目


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ブラジルの沖縄県人会などについて発表する諸見里イーゴル真さん(右端)ら大会参加者=1日、ドイツ・デュッセルドルフ市

 「第3回世界若者ウチナーンチュ大会ドイツ・2014」3日目の1日は、ドイツのデュッセルドルフ市で各国に息づく多様な沖縄の歴史や現状についての発表会が開かれた。約30人が参加した。

 ドイツに住むブラジル・サンパウロ出身県系2世の諸見里イーゴル真さん(31)は笠戸丸の歴史やコーヒー農園、移民者の住んでいた家などについて当時の写真を示して説明した。移民者が、苦労の多い生活の中でも琉球舞踊や三線などの趣味を楽しんでいたことを伝え「現代のブラジル沖縄社会に三線やエイサー、空手などが残り、楽しめるのも先代たちのおかげ」と感謝した。沖縄とヨーロッパの関係について、沖縄から参加した志良堂かなささん(那覇市、沖縄大学職員)が琉球を訪れたバジル・ホールがナポレオンに武器を持たない琉球王国が存在すると伝えた、という逸話や宮古島の上野ドイツ村、那覇市泊にある「泊外人墓地(俗称・ウランダ墓)」などを紹介した。
 ボリビアとペルーから現地の沖縄社会を紹介するビデオが上映された。ことし沖縄からの移住60年を迎えるボリビアから届いた、当時の様子を祖父母から孫への語りと写真で編集したビデオには目を潤ませる参加者もいた。(田中由希香ドイツ通信員)