メジロ巣立ち目前 観光施設で子育て 伊江島


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棟内に吹き込む風に揺られ、気持ち良さそうにしているメジロのひな=7日、伊江島ハイビスカス園

 【伊江】「美ら島おきなわ・花と緑の名所100選」に選定されている伊江島ハイビスカス園の展示棟内で、メジロがハイビスカスの枝に巣を作り、子育てをしている。

 友寄三訓所長は「昨年は四つの巣があったが、ことしは初めて」と話し、聞き付けて訪れる人を和ませている。
 7月28日、同園スタッフの比嘉茜さんが3羽のメジロのひなを見つけた。メジロは、薄いピンク色の花を咲かせるピンクパラダイスの高さ約40センチの枝分かれした部分をつないで巣を作った。直径約8センチ、深さ約5センチの巣には、ふ化して数日とみられる毛が生えていないひながいた。巣の上には黄色くなった葉が編み込まれ、覆いかぶさっていたため、気が付かなかったが、その葉が地面に落ちて気付いたという。
 友寄所長は、木に害虫を寄せ付けないように消毒するなどひなを守り、雄と雌の親鳥が交互に餌を運ぶ様子を遠くから見守っている。
 しかし、発見から4日後には1羽が、5日後にはもう1羽が次々と姿を消してしまった。残った1羽は7日、ウグイス色の羽を広げ、巣立つ準備をしている。
 日々の成長を写真に収めているという比嘉さんは「成長の早さに驚く。巣立つ瞬間を目の前で見たい」と話し、友寄所長は「1羽でも無事に巣立ってほしい」と、間もなく迎える巣立ちの日を待ち望んでいる。
(中川廣江通信員)