結成50年 エイサー華やか 糸満・喜屋武青年会


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 【糸満】ことし結成50周年を迎えた糸満市の喜屋武青年会は旧盆中の9日と10日、喜屋武郵便局前の広場(ヘーランメー)で華やかな演舞を披露した。ウークイの10日は、青年会OBが協力して花火も打ち上げた。屋台も並び、広場は観客で埋め尽くされ、夜遅くまでにぎわった。

 喜屋武エイサーは、1965年に旧与那城町の屋慶名青年会から伝わった。伝統の踊りに喜屋武の青年たちがアレンジを加え、独自の形に仕上げた。「花」をモチーフにした隊列と腰の落とし方が特徴だ。
 同青年会最年長の前原史有さん(24)は「節目の年なので、ことしは一層練習を頑張った。意気込みが違いますよ」とにっこり。その一方で「人不足が課題」と話し、「今のメンバーは25人。後輩や先輩方に協力してもらっている。エイサーをやってみたい人はウエルカムです」と呼び掛けた。
 史有さんの父・克智さん(50)は広場にござを敷き、家族で息子らの演舞を楽しんだ。「僕と喜屋武エイサーは同い年」と笑顔を見せる克智さんも、約30年前は青年会の一員として踊った。「僕の父も含めて親子3代でエイサーをやってきた。生きている間はエイサーを見ていたい。みんなでもっと盛り上げないとね」と話した。
 沖縄戦で多くの人が犠牲になった喜屋武地区では、祖先供養と共に、戦没者の追悼のためにも旧盆エイサーを踊る。11日には、市摩文仁の国立戦没者墓園と平和の礎で奉納エイサーを舞った。

美しい隊列と息の合った踊りを披露する喜屋武青年会=10日、糸満市喜屋武
柔らかな手踊りで魅せる青年会の女性たち=10日、糸満市喜屋武