【南城】環境省のレッドデータブックで「絶滅危惧Ⅰ種」に分類されている淡水産の紅藻・シマチスジノリが南城市玉城親慶原の親慶原大川に生育しているのを、同市立佐敷中学校1年の嶺井エリーさん(12)が発見した。
琉球大学理学部の須田彰一郎教授らが、シマチスジノリだと断定した。
シマチスジノリはかつて県内各地の湧水井戸などで自生し、カースヌイと呼ばれ食用にもなったが、水質環境の悪化などから現在では県内数カ所でしか確認できない。須田教授によると、以前南城市内では4カ所で生育していたが、1990年代に生育が途絶えていたのが確認されていた。那覇市の識名園に生育するシマチスジノリは国の天然記念物に指定されている。
嶺井さんは昨年の夏休みの宿題として、親慶原大川や垣花樋川など市内6カ所の水環境を調査した。その際、親慶原大川でモズクとよく似たシマチスジノリを発見したが断定できなかった。今夏、県内4カ所で調査。シマチスジノリの写真を、父の勝也さんが沖縄生物学会に照会した。
今回の発見をスケッチなどにまとめ、夏休みの宿題として提出する。「南城市で天然記念物が見つかってうれしい」と喜んだ。
![](https://ryukyushimpo.jp/tachyon/legacy/uploads/img53fa87f93f21d.jpg)
![](https://ryukyushimpo.jp/tachyon/legacy/uploads/img53fa8802e086d.jpg)